今年の甲南祭のコンセプト

今年度の文化祭では、「和」の精神を軸とし、旧制甲南の姿を想起させる「バンカラ」スタイルを象徴的なモチーフの取り入れています。
この背景には、昨年度までの文化祭において、各団体がそれぞれに魅力ある活動をしていた一方で、それらが十分に「響き合う」場としての一体感が生まれきれていなかったという反省があります。

和は、個を抑え込むのではなく、互いの違いを受け入れ、新たな関係性を築く姿勢です。そして、バンカラの姿に象徴される旧制甲南の精神性──自らの信念に不器用なほど真っ直ぐであること、形式にとらわれず本質を重んじること──は、現代を生きる私たちにとっても、表現や関わり方のヒントになると考えています。
異なる音色を持つ者同士が響き合い、調和することで、文化祭は一つのまとまりとして輝きを放つと考えました。それを言葉で表す核として、日本の伝統的価値観である「和」の精神に立ち返りました。
このような視点のもと、今年の文化祭では、一人ひとりの表現が調和の中でより大きな輝きを放つ、そんな「共鳴のある文化祭」を目指します。来場者の方々にも、その空気を自然と感じ取っていただけるような場づくりをしていきたいと考えています。
コンセプト画:砂川侑輝